直営店とフランチャイズ店で全国200店舗を展開する廉価ステーキチェーン店「ペッ○ーランチ」は、自動販売機で食券を買ってテーブルに着くと、短時間で「ビーフペッ○ーランチ」(680円)といった食事が運ばれてくる。店員が「熱いので気をつけてください」という鉄板は確かにジュージュー音を立て、盛られた肉やライスを焼き付ける。そして、鉄板上の食材は、高さ約4センチのループ状の、紙ナプキンに囲まれている。油が飛び散らないよう、食材をループ状ナプキンで囲っているのだ。
食事と一緒に店員は、「ドリンク券」なるものを渡してくれる。「次回、お使いください」というコメントを忘れずに。ソフトドリンクの無料券だ。「じゃ、コーラください」と言ってもだめ。なぜなら、券は「次回」使うことが前提だから。その時には使えない。客は券を後生大事に持ち帰り、次回の来店時に持参すれば、ソフトドリンクを無料で頼める、という仕組み。店は客を囲おうとしているのだ。
私(=記者)はこれまで、都内各地のペッ○ーランチで幾度も無料券をもらったが、ついぞ使ったためしがない。行き当たりばったりで昼食をとっているから、次回いつペッ○ーランチに出向くか見当がつかないのだ。だから、もらった無料券はぞんざいに扱い、いつの間にかなくなる。次回来店の際まで持っていたためしがない。たとえ財布の奥にあったとしても、それを探す気にもならない。私は囲われなかった…。
その「ペッ○ーランチ」心斎橋店(大阪市中央区)で、食事中の20代の女性客を拉致して乱暴したとして、大阪府警南署がこのほど、強盗強姦(ごうかん)など容疑で、同店店長(25)らを逮捕した。店長らは夜間、閉店作業を装って店入り口シャッターを閉め、店内で1人で食事中だった女性客に「逃げたら殺す」などとスタンガンを使って脅迫。車で連れ去りレイプし、現金の入った財布を奪った疑い。
女性は手足を縛られ監禁されたが、自力で脱出し警察に通報。被害届けを受け取った警察は、何食わぬ顔で勤務していた店長らに任意同行を求め、逮捕に至った。調べに対し店長らは、「女性を囲っておくつもりだった」と犯行を認めているという。囲ったつもりの女性は、自らの力で逃げ出した。

「女性を囲っておくつもりだった」-。熱い鉄板から油が飛び散らないよう熱い鉄板上の食材を紙ナプキンで囲い、客を囲い込むためにその日には使えないソフトドリンク無料券を配布する「ペッ○ーランチ」だけに、店長への社員教育が徹底していたのかも知れない。















